戦後まもなく。三方原大地で農業を営み始めた上村農園さん。
当初はじゃがいもなどの野菜を栽培していましたが、果物への栽培へと転向。さまざまな品目や品種の栽培を経て、4代目となった現在は、 受け継いできたノウハウを生かした、こだわりの農法で、いちご、みかん、梨を栽培、直売所で販売しています。
上村農園さんが一番大切にしているのは、「旬のタイミングを逃さず、地元のお客さまにお届けする」こと。
そのため〝完熟″した果物だけを、早朝に収穫し、直売所で販売。直接お客さまが手にし、目で見て、購入することができます。
いちご狩りをスタートさせることとなり、それに先がけてホームページを開設しました。
ホームページも、いちご狩りも、導入に至るまでは、ネガティブな思考も多かったそうですが、始めてみれば、一転。 ポジティブな思考や動向しかないと、笑顔で話してくださいました。
いちご狩りの真っ最中、美味しそうないちごの香りが漂うハウスの中で、4代目の上村和也さんに、上村農園のこと、ホームページのことをうかがいました。
まずは、ホームページを作ろうと思った
きっかけがあれば教えてください。
ホームページについて真剣に考えるきっかけになったのは、あるテレビを見てからです。
本当に田舎の、行くのも大変な場所で、おじいちゃんとおばあちゃんが作っているものが、本当に良いものだったんです。それを、いろんな方々がサポートして、ホームページで発信することによって、販売ルートができて適正価格で売れるようになった。そして消費者も、本当に良いものがあることを知って、手にすることができた。というストーリーを放送していたんです。
それを見たとき、良いものを作っている自信があれば、良いものをより多くの方々に発信できる。田舎のおじいちゃんおばあちゃんも、サポートがあればできるのだから、もっと若い世代の自分たちができないなんてことはない。ホームページというツールを使わないなんてあり得ない、と思いました。
そこからよく、妻とホームページについて話すようになり、あるとき会計士さんに相談しました。
そのときに紹介されたのがMPさんでした。
ホームページ開設にあたっては、
いちご狩りを始めることが一番の大きな
要素だったともうかがっています。
実際にホームページを作るとなったら、作成も運用も妻がやることになるんだろうなと、僕も妻も思っていました。でもそこは、「サポートがあればできる」というところを信じて(笑)。あと、必ず反響はあると思っていたので、ホームページを開設することに対しては、お互い異論はなかったです。
けれど、ポジティブなイメージばかりでもなかったことは確か。これまで地元のお客さまを大切にしてやってきました。いちご狩りを新たに始めることで、これまでより業務が増えて、お客さまへのサービスがおろそかになったりはしないだろうかという、不安。そして、観光農園としてのサービスのノウハウを持っていないことへの不安。中でも、いちご狩り専用のハウスを設けるとはいえ、同じハウスで販売用のいちごも収穫するので、品質が保てるかといった不安は一番大きなものでした。
それでも、いちご狩りとホームページ開設に踏み切れたのは、良いもの、おいしいものをお客さまの手に直接お届けするという思いがあったから。ホームページの開設といちご狩りをスタートすることによって、お客さまが増えるのはうれしいこと。良いもの、おいしいものを作っていることが、ファンをつくり、リピートしていただける最大のポイントであることは間違いないです。地元の方に対して、それを貫いてきたから、今がある。それをもっと多くの方々にも同じように知って、体感していただきたいという想いを届ける第一弾が、いちご狩りとホームページ開設。時代が変わっても、お客さまの層が広がっても、良いもの、おいしいものというところは、一番に守り続ける。そこは僕ががんばるところ。今まで以上に気を配り、今まで以上に良いもの、おいしいものを作ろうという気持ちが、より大きくなりました。絶対に品質は落とさない。4代受け継いがれてきた農家、上村農園としてのプライドの見せ所です(笑)。
実際、いちご狩りをスタートさせて、
ポジティブな変化が多いとか。
おかげさまで、特別トラブルもなく、いちご狩りに来てくださったお客さまには、大変うれしい声をいただいています。2月だけでご予約のメールは200通ほど。お電話もひっきりなしにいただいている状況です。
いちご狩りは遠方からのお客さまが多く、ホームページの宣伝効果には驚きを隠せません。いちご狩り以外に、直売所のお客さまも増えました。これまで直売所で購入してくださっていたお客さまからも、変わらず、「おいしい」というお声をいただいているので、今のところ、うれしい反応が多いという感想です。僕たちも賑わいがより毎日の励みになっていますね。
この好反応に、接客面も不安も少なくなってきました。妻曰く「いちご狩りはエンターテイメント」だそうで(笑)。「おいしいものであれば必ずリピートしていただける。おいしいものを口にすれば、笑顔になれる」というのを、目の当たりにして、うれしいし自分も楽しいと。いちご狩りのハウスも、直売所で販売するものと同じ条件で育てていますし、いとご狩りハウスの品質は、販売するものとまったく同じ。これは他にはない、上村農園の強みです。「良いもの、おいしいもの」というこの1点だけは絶対に守っていくと自分たちに課したことは、間違っていないと感じています。
あとはやっぱり、内助の功、ですかね(笑)。接客に不慣れながらも、女性ならではの小さな気配りをしてくれているのが、サービス向上の手助けになっていると思います。「いちご狩りにハイヒールで来るなんて!」と、僕たち農家や男性は思ってしまうところを、「何を言ってるの!せっかくのデートに女の子がおしゃれして来るのは、あたり前でしょう?!」と、妻が。そういうの、残念ながら男性は疎い。確かに、観光などが一番の目的だった場合は、いちご狩りは〝立ち寄る″場所。誰もがいちご狩りだけを目的に来られるわけではないですよね。だからハウス内には、替えの履き物を用意したり、コートをかけるラックを用意したり、どんな方でもいちご狩りを存分に楽しめるようにと、さまざまな工夫をしてくれています。そういう、女性目線のサービスにも助けられています。
ホームページとの連携など、
実施に運用してみて、どうでしょうか。
ホームページの開設はとにかくスムーズで、その後のサポートも完璧。本当に助かっています。運用に関しては、本当に申し訳ないですけど、妻に丸投げ(笑)。パソコン操作には慣れていたものの、ホームページとなると、やはり勝手が違って、私もちょっとハードルが高そうかなと感じていました。けれど、フタを開けてみたら、結構サクサクやってるんですよ。日々の更新作業のルーティーンができていて、問題なくやってくれています。それに、不安や疑問があったらすぐに担当の高木さんに連絡して、「サポートがすばらしい!」と、何かあるたびに、いつも感謝の言葉を口にしています。
特に、ゴールデンウィークの超繁忙期は、「本当に助かった!」と。ホームページでもいちご狩りの予約を受け付けているのですが、ある日、予約がいっぱいになってしまったんです。そこで困り果てて、すぐレスキューの電話をしたら、すぐに対応してくれました。ホームページからの予約を一時中断することで、大混乱を避けることができ、お客さまへも真摯に対応することができました。これは妻だけでなく、僕も、とても感謝しています。
ホームページを開設したことで、僕たちもホームページの在り方をとても意識するようになりました。実店舗ではないけれど、直売所と同じようにお客さまに向き合う姿勢がとても大切だと、日々感じています。
お客さまのホームページについての
反応はどうでしょうか?
聞きますね。ホームページを見て来た方は、「かわいくて、すてきなホームページだったので来ました」という声が一番多いです。あと、ネット旅行予約業者さんからの初めての問い合わせなどは、「こんなにすてきなホームページを持っていらっしゃるいちご狩り農園さんを見逃していたなんて!」と謝る勢いで(笑)。「実は開設したばかりで、いちご狩りもこれからスタートするんです」と言ったら驚かれました。その業者さんの予約サイトでは『4代続く農家が満を持していちご狩りをスタート!』なんていうキャッチコピーをつけていただいて、うれしいかぎりです。
地元の常連のお客さまからも「すてきなホームページだね」と、声をかけていただくことが多くなってきました。ホームページがあると、新しいお客さまだけでなく、今までファンでいてくださったお客さまも、ホームページを見ているんですよね。「友だちに紹介しやすくなった」という声を聞いたときは、情報が簡単にシェアできて、拡散していく様が想像できて、ホームページの力の大きさを改めて感じました。
これからホームページを開設しようと思っている方や、
開設に迷っている方にアドバイスはありますか。
最初に言ったことと同じになってしまいますが、良いものを作っている自信があるならば、ホームページを持たないなんて選択はあり得ないと思います。大切なことは、ホームページ制作をお願いする方との信頼関係と、プロにお任せすべきところはお任せして、サポートをしていただくこと。サポートがあれば、必ず運用できますし、必ず効果はあります。迷う時間を、開設に向けて動く時間に変えた方が、生産的。
それから、ホームページを開設したら、ホームページ任せにしないことも大切です。絶対に忘れてはいけないのが、良いものを作り続けること、ホームページの向こうにいるお客さまと対面接客と同じ気持ちで接することだと思います。
僕たち家族が代々大切にしてきたのは、真摯に農業と向き合う姿勢と、おいしいと言っていただけるものをお客さまにお届けすること。コツコツ積み上げてきた地元の方々との信頼関係が、上村農園を育ててくださったと感謝しています。ホームページを開設して新しいお客さまが増えても、いちご狩りを初めても、変わらず、地元のお客さまの声を大切にしていく気持ちは忘れてはいけないと思っています。
サイト制作で直売所といちご狩りのアピールをしていきたいというのが上村ご夫妻のご希望。
サイトだけでなく、ロゴマークやいちご狩りのチケットなど、こちらからのご提案に笑顔でのってくださる上村様には本当に有り難く思っています。
打ち合わせ終わりにお土産として持たせていただく季節の果物、いつも美味しくいただいています!