昭和43年(1968年)の創業以来、町のでんきやさんとして浜松市南区新橋町・米津町・倉松町などを中心に、地域の皆さまに親しまれてきたノサキ電器さま。
パナソニック家電製品正規取扱店だからこその品質、地域密着だからこそ可能なアフターフォローで、信頼・信用を積み重ねてこられました。 家電から住まいのリフォームはもちろん、電球・照明の取り付けや交換、エアコンクリーニング、補聴器など、住まいのお困りごとに対応されています。
2022年5月末の店舗のリニューアルに合わせ、自作だったホームページも7月にリニューアル。 シニア世代のお得意様が多い中、スマホ対応、お問い合わせフォームなどの基本機能も加わったことで、若い世代の方から反応をいただけるきっかけになっているようです。 お得意様の反応が良い媒体は、チラシなど紙媒体であるにも関わらず、ホームページのリニューアルに踏み切った理由など、次世代に向けたデジタル化の必要性についてお話をうかがいました。
ノサキ電器さまは、地域密着のお客さまに寄り添ったサービスが評判だとうかがっています。
専務取締役 鈴木 直也さま(以下、鈴木専務):量販店さんやネットショップが増え、お客さまの選択肢も増えている昨今。選ばれる続ける店として差別化を図ることが重要です。 もともと、『パナソニックの店 町のでんきやさん』として、家電の販売だけでなくサービスの充実で、信頼・信用を積み重ねてきました。 ただ近年は、お得意様の大半がシニア世代になるにしたがい、ちょっとしたお困りごとまで対応する小回りのきくサービスは、地域の皆さまにとって大きな付加価値であると改めて感じることが多くなりました。
ホームページでは、「電球1個・電池1個から駆けつけます」というアイコンもつけました。
鈴木専務:家電の販売はもちろんですが、お家の中をまるごとサポートさせていただく工事屋さん、リフォーム屋さんというイメージでお付き合いいただいているお得意さまは多いと思います。
鈴木 真理さま(以下、真理さま):家電のリモコンや車のスマートキーを手に、直接お店に足を運んで電池交換をご依頼いただくパターンは非常に多いです。 特にボタン電池などは種類が分かりづらく、電池を買いに行くのではなく、家電を購入したお店に行って相談、その場で交換、というのが早くて安心だと感じていただいているようです。
鈴木専務:ノサキ電器を過去にご利用いただいたお客さまは、ご購入・サービスのカルテを作成しているので、お電話で「リビングの電球がつかなくなった」などとお知らせいただければ、電器機や電球の種類をお調べして、交換にうかがうことも可能です。
これぞ地域密着のお手本ですね。地域の特性として、お得意さまの年齢層がサービスの方向性になっていると思うのですが、広告宣伝などの方向性はどうお考えですか?
真理さま:実を言うと、ホームページやSNSより、チラシやDMといった紙媒体の効果の方がはるかに高いです。 特にお得意様は、チラシやDMでの効果が絶大だと感じています。 今、広告宣伝の方法も、どんどんホームページやSNSが主体のデジタル化が進んでいますが、お得意様や地域の方々は、デジタル化について行けない方が大半です。 お客さまを置いてけぼりにしないサービスが、今私たちに最も大切なことだと考えています。
鈴木専務:地域密着のサービスが私たちの強みであるのならば、都会で流行っているサービスは、この地域やお得意様が求めているサービスと少しズレがあると感じます。 チラシやDMはもちろんですが、お得意様へ訪問させていただく際、ノサキ電器の社名が書かれた車が近所に止まっていたり、走っていたりするのを目にして、子世代・孫世代の若い方たちや新しく地域に住まわれた方たちから、お問い合わせいただく機会も多くあります。そういった地域密着だからこその口コミ的な宣伝効果も、とても高いと思います。 地域での人と人とのつながりを大切にすることを一番にし、若い世代に向けたデジタルのサービスも併用しながらゆっくり進めていく方法が、この地域には合っているし、私たちのサービスではないかと思っています。
地域の特性、とりわけお得意様の世代に寄り添う宣伝広告の方向性がアナログであるにも関わらず、ホームページのリニューアルに踏み切ったのはなぜですか?
鈴木専務:一言で説明するならば、次世代への布石のためでしょうか。 確かに、今一番大切にしているお客さま層はシニア世代です。しかし、長く地域でお付き合いいただくためには、5年、10年先を見据えていかなくては、本当に時代に乗り遅れてしまいます。 いきなりサービスをデジタルへ切り替えてしまっては、お得意様が求める良いサービスを続けることが難しくなってしまうと考えています。なぜなら、私たちの準備も足りないからです。 本当に徐々に、併用して、地域の世代交代の流れに合わせていくのが望ましいですし、私たちもデジタルのサービスを勉強する時間が作れます。 アプリの導入も検討したのですが、まずは、デジタルのサービスを提供する基盤となるホームページをしっかり作り、運用することが重要だし、それが私たちに合っていると思いました。
真理さま:どこに制作を依頼するか、制作会社を検索して、比較サイトも活用して、『ウェブサポ』さんにお願いすることに決めました。一番の決め手は、浜松の事業者様に特化し、地元密着型のホームページ作成サービスということで、私たちの地域密着の姿勢にも共感できたこと。そして、お付き合いのある地域のお店が『ウェブサポ』さんを活用していること、浜松商工会議所が企画したWeb作成サポートサービスであることも信用が高く、決め手の大きな理由になりました。 問い合わせをしたら本当にすぐに来てくださいましたし、制作中はもちろん、公開後もとても丁寧でレスポンスの良い対応をしてくださって、本当に助かっています。
ありがとうございます。デジタル化の基盤としてのホームページ開設。実際に開設してからどのような反応や効果がありますか?
鈴木専務:売上に関しての効果は、まだ大きく感じてはいませんが、地域への重点的なサービス拡充に関しては、狙った反応や効果は出てきているように思います。
真理さま:これまでのホームページは私が自作したもので、本当に必要最低限の広告的なものでした。リニューアル後は、視覚的にサービス内容が分かりやすいデザインに変わっただけでなく、スマホ対応やお問い合わせフォームなど、ホームページには当たり前の機能が備わっただけで、反応が違うのが実感できています。 特にお問い合わせフォームは、共働きの若い世代など忙しい方や新規のお客さまには、楽で敷居が低いと感じていただいているようで、お問い合わせが増えています。 今でも電話でのお問い合わせが主流ですが、初めてのお客さまは、お問い合わせフォームがあることで、気軽にお困りごとの相談ができますし、お得意様も時間を気にせず担当者宛に、思い立ったときにメールでご相談いただけるなど、ご活用いただけているようです。 また、お家の間取りなどを写真に撮って送っていただき、家電やリフォームのご相談をさせていただくこともできますし、若い世代を中心にホームページの効果は表れていると思います。
鈴木専務:思わぬ反応としては、パナソニックの販売店さんの集まりで、「良いホームページを作っているね」などお声がけいただいたことでしょうか。やはり、良いホームページは気を引くし、観ていただけるのだなと感じた瞬間でした。 そこから、特に同じような地域特性の販売店さんと悩みなどを話す機会が増え、お互いのお店を見学するお付き合いに発展しました。良いところや改善点を第三者の目で見て、見られることで切磋琢磨し、これからの地域密着サービスに活かせるつながりを大切にしたいと思います。この出来事は、改めてホームページの意義を感じさせてくれるきっかけにもなりました。
最後に、今後のホームページの活用方法をお聞かせください。
鈴木専務:サービス内容が分かりやすいデザインで、スマホ対応のホームページになったので、施工事例などを積極的に紹介していきたいと思います。私たちのサービスは値段ではないところに付加価値があるので、もっと知っていただきたい。 そうすることで、お家にうかがう際、どんな人が来るのかも知っていただける。知らない人を家に入れるのは不安だと思いますし、顔が分かる、近所の電器屋さんだと知っていただければ、不安も和らぐ効果もあると思います。
真理さま:チラシやDMで宣伝しつつ、QRコードをつけるなど、ホームページを知っていただき、活用いただけるような仕掛けもしていきたいと思います。 コロナ禍から徐々に皆さんの意思も外に向いてきましたし、お得意様三世代や若い世代の親子で楽しめる、ファミリーイベントなども開催しながら、地域にお住まいのそれぞれの世代に合った宣伝広告をしていければと思っています。